○ 2011年4月2日 修復作業状況

 
 
番屋復元工事は耐震強化策に基づく基礎工事、柱、梁、母屋、軒桁、出桁などの組み立てが終わり、垂木の取り付け、屋根瓦工事の準備作業に入っています。
 
 鉄筋の基礎工事をした石積みの上に、アンカーボルトで固定する木の土台を敷設します。
 そこに柱を差込み立てて行きます。上の写真は最初に立てた柱で、自立しています。


 柱を全て立てます。その後、木の弾力性を使い、梁等の横木を組み込んで行きます。


 そして、西側の屋根の上に、和合掌を立てます。この和合掌の重なり(×)の部分には、西側には徳、東側には福の字が記入されていました。この西側にのみ和合掌あること、その合掌も大きく見せる為か、南側(上写真左)は短く、棟木が合掌の上にあったり、色々とこれまでに見られない構造のようです。
 180年を経た木は、若いときには真っ直ぐでも癖が出たり、弱くなる箇所が出てきたりします。それらの癖を矯正したり、弱い箇所を補強したりしながら、水平・垂直を確保して、さらに強い建物にします。


 株の水平・垂直確保して、腕木を取り付けます。上の南(表)側で角の飾り(腕木支え)も付けます。上の左が新たに再作成、右が古材を補修した物、中央が腕木の南側の並びです。


 北側の垂木も組み入れます。垂木は屋根にカーブを持たせるため、弓なりになっています。2日はここまででしたが、南側も含め垂木工事は進んでいます。
 

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