● 米蔵の内部
 米蔵は天保時代以降、明治になるまで山北の蔵に運び入れる米の量は、搬入の動線が無く多量の米の運び込みはせず、収納した現地で貢物として納めるか、米売人に売却し貨幣としていたのでしょう。明治に入り地租改正で米での納税でなく、貨幣での納税になりました。多くの米をため込み、米価っ変動に合わせて米を売却したのです。そのため西門を作り米蔵と直線的に結ぶ動線を作ったのでしょう。
 米蔵の節穴、板の隙間を塞ぐため漆喰を塗り込んでいました。
 
        2012年9月15日 撮影
 米蔵は米貯蔵が目的ですから、一階には窓がありません。
 この漆喰の塗り込み、板壁で遮った別部屋、二階には見られません。
 二階は柱が中央付近に立っています。
 
        2018年6月5日 撮影
 一階に柱がないのは、米を量多く、運び込めるようにした工夫でしょうか。 解体前の二階への階段は途中で折れていました。今回は新設です。
 20180620  撮影

● 米蔵の窓
 米蔵の窓の外側に金網次に戸が置かれます。戸に漆喰を塗るため壁と同じ、竹小舞を取り付けます。次の写真は窓の戸の土を取り除いた後です。
 
        2017年11月28日 撮影
 表側には板、その上に土が付き易いように割竹に藁を巻いています。
 
        2017年11月28日 撮影
 小舞等は付け直し土壁を塗ります。
 
        2018年8月27日 撮影
 これに漆喰を塗り、窓に取り付けます。
 
        2018年10月23日 撮影
 上写真左が漆喰の窓の戸、金網、鉄格子が見えます。金網の手前に戸締り忘れによる雨侵入防止でプラスチックの板が取り付けられています。

● 米蔵の扉
 米蔵の扉はさらに重い漆喰扉になっています。窓の戸と同じように土壁とします。
 
        2018年10月29日 撮影
 漆喰で飾りを含め塗ります。
 
        2018年11月3日 撮影
 こちらは西側で、その前の写真が東側に取り付けます。
 
        2018年11月22日 撮影
 この扉、手掛けでは引けない、体全体を使わないと動かすことが出来ない。
 
 
        2018年12月11日 撮影 
 扉、窓も出来た米蔵です。

                   ● 米蔵工事状況 先頭

                   ● 修理保存工事状況 先頭

                   ● 安岡家住宅<重要文化財>先頭

●米蔵内部と窓・扉 工事        20190117 新規