● 主屋修理保存工事 古材繕い調査

 主屋の解体した資材は一つ一つ図面を起こし記録します。
  
 切り込みは当然のことながら、傷、虫食い等形状、大きさを記録します。
 切り込みは建てられていた時の使用されていたか有無など転用材の調査などで使用するためなどで記録します。これらは解体時の情報に基づいています。
下写真で赤チョークが未使用、白チョークが使用中であったことを表します。
○と□釘で江戸と明治の境界となります。
 

 これら調査記録を基に、大工も含め古材の繕い方法を検討決定します。
 極力古材を再使用する方法を検討するようです。

 上の写真で上部まで朽ちていなかったので、朽ちた箇所を同種木材で金輪継ぎを行い、新たなに同じ切り込み細工を行い再使用します。
 柱の調査結果が下写真に示します。
 
 柱に書かれた○はそのまま使用、△は補修後使用、捩れて使用不可は保存など識別されます。

 上の写真でチョークで囲んだ曲線が見えます。
 
 上がその拡大です。これはシロアリの道「蟻道」の跡です。
 これも補修することになっています。どのように補修されるのか楽しみです。

 以下に切り込み(ホゾ穴)の繕いの検討状況ビデオを紹介します。
 

 次転用で切り離された小材を繫ぎ、元の位置で古材を使用するための繕いの検討。
 

 実際の繕い作業が始まったら紹介します。


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