● 主屋修理保存工事 木部解体工事
主屋の壁工事は2013年11月に瓦解体(瓦葺土、瓦下ろし)が終わり、主屋の
木部解体工事が始まりました。
木部の解体は部材に一つ一つに番付を取り付ける作業から始まります。
部材についているのが番付で、建物の名称(主屋・座敷部など)、部材名称
及び位置情報が書き込まれています。
小さな部材にも同じような番付が付けられます。
解体前に番付は取り付けられます。
解体に際し、部在間の取り付け位置、釘の位置及び使用未使用の情報などが
書き込まれます。上の写真で白墨が釘位置で四角が和釘(藩政時代の釘)、丸が
明治以降の使われた丸釘を示します。実際に使用されていたか釘か穴かを色(赤が
未使用)でマーキングし解体します。この情報で建立当初の仕事か、その後の改修
作業かなど推測するための情報になります。
木部解体の一連の上部解体工事の流れを主屋(座敷部)修理保存工事 定点監視に
紹介します。
天井の状態を座敷部、居間で以下に紹介します。
下は座敷部で北東部より見ています。細い棒が天井に向っていますが、これは吊天井
の仕組みです。
次が座敷部で南東から見ています。
天井吊の仕掛けが後世の修理でワイヤーに変わっています。
これら天井板も取除き、大引を残し根太も外すと柱の林立になります。
土間から座敷部の方向を見ています。
近代建築の構造強化のための柱間の筋交いがなく、縦と横の組合せしかありません。
座敷部は竹節欄間があり違った風景となります。
竹節欄間の中心の竹節の部分が上の梁と連結した構造になっています。
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