丸瓦と屋根漆喰工事           2017年1月新規

 高知では雨風対策もあり、瓦に漆喰で隙間を塞ぎます。
 漆喰工事は雀口と呼ばれる軒先瓦、頂稜のノシ瓦、そして丸瓦の箇所です。
 丸瓦を中心に屋根漆喰を紹介します。
 壁は3回目に漆喰ですが、屋根漆喰は4回目に漆喰を塗ります。
丸瓦を葺く前を次に紹介します。
 
 上写真では縦の長いのは葺き終わっていますが、右と左からの
屋根の交わり隙間があり、締りが無い感じです。そこに丸瓦を葺き、
漆喰工事を始めたのか次の写真です。写真の上の部のノシ瓦にも
漆喰工事が始まっています。締まった感じとなりました。
 
 上の写真の丸瓦の軒先箇所を拡大したのが次の写真です。
 
 下の丸瓦は向きを軒先に合わせた特注です。近くの家にも同様
な瓦があります。主屋修理保存工事 瓦工事で紹介しましたが、
丸瓦の文殊(丸点線)の点の個数、巴の形状などバラバラでしたが、
新規瓦作成で上のような形状に統一されています。
 作業は戻りますが、丸瓦を葺いた直後を次に紹介します。
 
 丸瓦間に隙間があります。これは漆喰など4回塗り込みますの
で、そのために作られた隙間です。このような屋根での漆喰工事
は高知特有なようです。
 
 上の漆喰はノシ瓦の上下の狭い箇所、所謂雀口のみで瓦と瓦
の隙間の丸みを帯びた漆喰はまだ終わっていません。この丸み
を帯びた箇所の漆喰塗りも手間が込んでいます。場所は異なり
ますがその作業を紹介します。
 先端の丸みは銅板の型を合わせます。
 
 型板に合わせ上の丸みを作り出します。
 これを少し乾くとコテで擦り細部を整え光を与えます。
そして、瓦に散った漆喰を拭取ります。
その作業をビデオ(ここクリック)で紹介します。
 このような作業を全ての隙間に行うので、数が多いので手の
掛かる作業です。
 工事仮設(足場)が解体されると中々見れなくなる屋根漆喰を次
に紹介します。写真クリックで拡大写真が表示されます。

座敷部棟(漆喰前)
(漆喰工事後)
座敷棟先(漆喰前)
(漆喰工事後)
軒先丸瓦
左写真 末端から上見る
居室部北東角から
座敷部棟と熨斗瓦



                        ● 主屋修理保存工事 先頭
                             
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