●米蔵 柱組立
20180410 訂正・追加
米蔵の組立も基本は主屋と同じですが、新旧の写真を並べ、また蔵特有の鉄格子、金網などを紹介します。
● 隠される墨書
2017年10月初旬の南東側から米蔵を見ると、母屋は出来上がり、この後は左官工事で屋根を含め土壁そして漆喰で覆われます。屋根は
鞘屋根あるいは置屋根
と呼ばれる工法で工事が行われます。
2017年9月27日 撮影
二階を東側からみています。
2017年9月25日 撮影
一階を南東から見ています。写真右側で解体中の五右衛門風呂です。
2017年9月27日 撮影
上の写真右側の中央部の柱に米蔵建立の墨書がありました。
2017年8月23日 撮影
上の写真は柱組立てる前に米蔵現場に置かれていた時に撮影しました。
この墨書250年見られることがなかったのですが、また更に永い眠りに入ったことになります。
このような墨書と別に大工作業用の繋ぎ資材への書込みもまた、永く隠されます。
2017年6月26日 撮影
上写真の上と下の資材を重ね栓で閉じる置屋根です。マークにこんなのもあります。
・ 2017年9月23日 撮影
● 格子窓
蔵の明り取りのため窓を設けています。その窓枠は土壁で塗り込まれています。
2013年3月22日 撮影
上写真で荒縄が垂れていますが、これは土壁の付を良くするための処置です。その土壁を取除くと窓枠が見えてきます。
2013年4月14日 撮影
この錆た鉄格子に薬品を施し真っ黒にし、一見新しい鉄格子のようにして取り付けています。
2017年9月27日 撮影
問題は金網です。破れた箇所もあり取り替えるようです。金網は銅線で作られています。そのままでは銅の赤が目立ちますので、緑青を意図的に付けています。どの程度の緑青が違和感がないか、特品を塗る回数を変えて実験を行っていました。
2017年9月27日 撮影
上写真で右側が薬品を塗る回数が多く、金網の緑青が目立っています。
今回の300年前にこのような細い銅線を作ってたか、興味があります。
● 踏石
一階の床ネタも敷終わってます。南側の米蔵の入口の柱間に踏石が置かれていましたが、木に変わっていました。
↓・・この間・・・↓
2013年5月30日 撮影
元の踏み石に取り替えました。
2017年9月27日 撮影
両者の写真の撮影方向が逆になっています。
漆喰塗を残し
左官工事
が終わり外側は庇工事で、内部は板壁、床工事に入ります。米蔵の庇の柱は下の写真のように釘で留められていました。
2017年11月29日 撮影
この釘留めだけでは不安定なので軒棟と背後の梁を接続しました。
2017年11月29日 撮影
更に土壁に穴を開け、庇の両端と米蔵本体を連結しています。
2018年3月4日 撮影
天井板葺き、壁穴を埋め庇の完成です。
2018年3月24日 撮影
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↑ここの金具
↓釘